林業

 

林業の作業の流れ

一年を通しての作業の流れはこのようになっています。




(造林)地ごしらえ~植栽~下草刈り

植栽シェルター
下草刈り
下刈りの終わった現場


 地ごしらえ

先ず、伐採した森林に苗木を植えるため、整地をし伐採の後、残った枝葉をきちんと片付け、植樹しやすいように土地を整えます。

 植栽

 地ごしらえを終えた場所に、苗木を一本ずつ丁寧に植付けていきます。植え付けした苗木が、鹿などの動物に食べられないように周囲に防護ネットを張ったり、苗木にシェルターを設置したりして苗木を守ります。

 下草刈り

 植付けた苗木がよく成長するように下草を除去する作業を行います。通常、植え付け後5年から8年の間行います。よく繁る場所では、2年から4年くらいの間は、年に2回ほど行います。

 

(林産)間伐~皆伐

 間伐

 込みすぎた森林を、適切な密度で健全な森林へ導くため、チエンソー等で間引きを行う作業です。また、利用できる大きさに達した立木を、徐々に収穫するためにも行います(搬出間伐)。

 皆伐など

 伐採時期を迎えた木を伐り架線集材機などで収穫、造材・搬出し、次世代のための土地再生を行います。一定区域にある木をすべて伐採する皆伐の他、部分的に伐採(モザイク林誘導伐)し、跡地に苗木を植え、樹木の世代交代を図りながら収穫していく方法があります。

高性能林業機械

ウィンチ集材
ハーベスタ
ハーベスタ
フォワーダで積み込み


 高性能林業機械は、「2つ以上の仕事を一つの行程の中でできる機械」と位置づけられています。
 

 ハーベスター

 ハーベスターは、従来チェンソーで行っていた立木の伐倒、枝払い、玉切りの各作業、玉切りした材の集積作業を一貫して行う自走式機械です。

 グラップル

 グラップルは、集材、木口揃え、はい積、積込み、荷下ろし、枝条処理など、様々な作業をこなす汎用性が高く、伐出作業において欠かすことのできない機械です。

 フォワーダ

 伸縮可能のグラップルクレーンにより広い範囲を移動することなく集材・積込みが可能で、玉切りした短幹材を荷台に積んで運ぶ集材専用の自走式機械で、主として作業路上を走行します。


作業現場の風景など

白馬山からの眺望(吉富氏撮影)


 休憩時には、刈り払い機の手入れをしたり、世間話に花を咲かせたり、午後からの仕事の確認、打ち合わせなどを行います。
架線により伐倒した木材を、集積土場まで運びます。集積土場でのグラップルによる集材、はい積み作業や、チエンソーによる玉切り作業を行います。伐期を迎えた林分及び皆伐作業中の林分、中間土場の風景等を紹介しています。監督員が現場の安全パトロールや班長との打ち合わせ等も行います。

 

企業の森


 企業等の皆さんと県・市町村が伐採後の放置森林や手入れの進まない森林を保全するために、ともに森づくりを進め、森林による二酸化炭素の吸収を促進し、環境の保全と地球温暖化対策を推進します。
和歌山県下での「企業の森」参画団体数は76企業・団体(活動地83)269.63haで、うち日高川町には7企業・6団体(19.28ha)が森林保育活動に汗を流し、事業の推進にご尽力されています。それらのお手伝いを紀中森林組合も応援しています。(平成29年10月現在)